2016/06/24

三域分立(基本編)・・・日本を救う方策


どうも~♪ 本のソムリエ(見習い補佐)のだるまです。


今回から数回にわけて「三域分立」について書いていきたいと思います。「三域分立」とは何かというと、私が考えた日本を救うための方策をまとめたものです。これらの記事が困窮している日本の現状を打破するための一助になれば幸いです。


まず日本の政治問題を考えるときに、現在の日本がおかれている状況をどう捉えるかが重要になってくると思います。個別の改革で十分なのか、それとも明治維新のような土台から変える革命が必要なのか ― どちらを選ぶかはその人の抱く危機意識の強さによって決まります。


私の考えではやはり革命を起こさないかぎり、いま日本がおかれている混迷からは抜け出せないと思っています。なので、これから書いていく内容もかなり大胆な方策になります。日本がまた輝けるようになるためにはこれらのことは避けて通ることはできないでしょう。


それでは今回は全体像を、2回目以降は具体的な内容を説明していきますね♪


目 次



1.政治家は国民の敵ではない


ⅰ.国民の任命責任


本来国民と政治家のレベルというのは比例していると思います。なので「健全で賢い国民」と「無能な政治家」は両立するわけありません。国民が「健全で賢い」のであれば、「無能な政治家」をいつまでも当選させ続けることなどないでしょうから。ところが政治家を批難している人の中にはこのことを理解していない人が大勢います。


この国民と政治家を切り離して考えてしまっていることも、昨今の政治の混迷の要因の一つではないかと思います。そもそも選挙制度が機能している国では、政治家は国民(有権者)の代表でもあるわけです。政治家に何か不祥事があると総理の「任命責任」が叫ばれますが、それであるなら政治家を選んだ国民側にも「任命責任」が求められるべきではないでしょうか。


不祥事を起こす政治家を選び続けておいて、その責任は棚上げにしてしまう。それではいつまでたっても事態が改善されることはないでしょう。また政治に無関心で投票に行かない人たちもいますが、それも結局は「投票する人たちの判断に託す」という選択をしたことになります。国民はどんな選択をしようと責任からは逃れられないのです。


ⅱ.慣習的な政治問題


このように国民と政治家が切り離され対立している原因はマスコミにあると思います。マスコミからしたら「お客さん」でもある国民を批判しづらい立場もわかるのですが、一方的な報道はやめるべきです。


もちろん税金の使い道や立法の可否について監視し、評価することは大切なことでしょう。しかし、政治家と国民を切り離し加害者と被害者のような関係として報道することは間違っています。


特に長きにわたり行われている政治の慣習的な行いには、国民の価値観も大いに関係しているはずです。国民の支持が全くない悪事など数十年にもわたって続けることなどできないのですから。


ⅲ.権力バランスに注視せよ


戦前にも政治家ばかりが悪者にされ、首相や大臣の暗殺が頻繁に起こりました。当時は震災や世界的な不況が続いたことにより国中の人々が疲弊し、その恨みが全て政治家へと向けられてしまいました。政治家は顔が見えやすい分、矢面に立たされやすいのです。


そうした状況に陥った責任は政治家にもあったと思いますが、舵取りが難しい時代でもありました。結果的には政治家ばかり攻め続けたことで権力のバランスが崩れ、軍部の暴走を許し壊滅的な状況へと突き進んでいったのです。


「木を見て森を見ず」ということわざがありますが、日本人の政治問題を捉える視点はまさにこの通りです。木(政治家)ばかり注視して、森(権力全体のバランス)は見えていません。これでは戦前と同じ過ちを繰り返しかねません。

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2.日本の支配者は誰か


ⅰ.支配者の条件


国の本当の支配者に対して表立って批判できるなどということはありえません。支配者というのは絶大な権力を持っているので少しの汚職では騒がれもしませんし、ましてや漢字が読めないことや、ぜいたくな食事程度で批判されるわけありません。


なので日本の政治家(例え総理大臣だとしても)が日本の支配者などということはあり得ないのです。しかしマスコミが日頃批判をし、責任を追求する相手は政治家ばかりです。これでは問題を解決できずに右往左往するのも当然です。


いくら大臣の顔を変えたところで何も変わらないので国民も辟易とし、日本の政治に期待を持てなくなってきています。しかし、そもそもが注目する場所を間違えている、もしくは注目する範囲が狭すぎるのです。

ⅱ.顔の見えない権力者


本当の支配者というのは権力を握っていながら全く顔や名前が表に出ず、その組織がほとんど批判されない場所にいます。日本でこの条件に当てはまるのは官僚や、大手マスコミだと思います。どちらも東京中心で情報を支配しているという点で、非常に似ていると思います。


大臣の顔や名前を知っている人は多くいても、官僚のトップ(各省の事務次官たち)の顔や名前を知っている人はほとんどいないでしょうし、大手マスコミのトップ(各社の社長たち)の顔や名前を知っている人も少ないでしょう。


多くの国民が望んだ結果に辿り着くためには情報をより正確にしなければいけません。政治家の責任ばかりに執着するのではなく、同時に官僚や大手マスコミの行っていることにも注目する必要があります。そうして情報を立体的にとらえて初めて望んだ結果へと辿りつく選択ができるようになるのです。


ⅲ.戦前・戦中との符合


戦前・戦中は官僚(特に内務省)と軍部が暴走し日本を破滅に導きました。そして、戦後は官僚(特に財務省)と大手マスコミが暴走し日本を混乱に陥れているというのが私の見方です。


制空権を失いつつあるのに大砲巨艦主義から抜けだせず巨大な「戦艦大和」を造った軍部と、ネット全盛期に入ってからも地上波にこだわり巨大な「東京スカイツリー」を造ったTV局というのも何だか符合しますね。


もちろん彼らもわざとそうしているわけではないでしょう。日本の慣習に知らぬ間に引きづられているのと、自分や組織を守ろうとやっていることが結果的に日本全体に損害を与えることになっているのだと思います。しかし悪意がないといってもこのまま彼らの暴走を放置しておけば、日本はまたあの戦後の悲惨な状況に陥ってしまうかもしれません。

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3.「三域分立」が日本を救う!


ⅰ.広い視野で考えよう


さて政治家ばかりを責めていた今までの狭い視野から、国民・官僚・マスコミの問題までをも含めた広い視野へと移ってきました。日本を救う方策もこういった広い視野から考え出されたものでなくては結果につながらないと私は思います。


こういった話で必ずでてくる論争では「小さな政府vs大きな政府」というものもあります。しかしどちらにも利点と欠点があり、このような極端な2択で今の日本を救えるとは思えません。


  • 「小さな政府」・・・政府の社会への介入を極力少なくする考え方。規制緩和を行い格差も認める。低負担低福祉になりやすい。(例)アメリカ
  • 「大きな政府」・・・政府の社会への介入を積極的にする考え方。規制が多く活力が失われる。高負担高福祉になりやすい。(例)スウェーデン


こういった白か黒の極論ではなく、それぞれの役割に応じて力の配分を選り分けていくのが望ましいと思います。


ⅱ.日本を救う新制度


そこで私は新たに「三域分立」という制度を設けることを提案します。「三域分立」とは権力機構の及ぼす影響域を3つ(政治・経済・文化)に区切って、権力の及ぼす影響を制限する制度のことです。


これは「小さな政府」論者のように自由を賞賛しすぎるのでもなく、「大きな政府」論者のように国に頼りすぎるのでもありません。それぞれの領域にあわせて国の影響力を制限し、国の力を活用しながらも国民への過度な干渉を防ぐものです。


ちなみに国の影響力の大きさはそれぞれ、政治(大)・経済(中)・文化(小)となっています。


ⅲ.それぞれのテーマ


またそれぞれの領域には重視すべきテーマがあります。そのテーマとは政治⇒(バランス)、経済⇒(自然)、文化⇒(自由)となります。このテーマにそってそれぞれの活動が行われるのです。


各テーマについて簡単に説明すると・・・

  • 「政治の領域」・・権力の影響が強くなるので公平性や客観性(バランス)が求められます。なので基準は統計や数値が重視されます。
  • 「経済の領域」・・実物が多く関わってくるので地に足をつけた生き方(自然)が重要になります。ここでは各代表たちの話し合いが重視されます。
  • 「文化の領域」・・思想の問題になってくるので多様性(自由)が重視されます。ここでは住み分けが重要になってきます。


こうすることによって、国と国民とが適度な距離をたもってお互いに繁栄することが可能になるのです。

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あとがき


有権者の中には「政治家なんて誰がやっても同じ」と言う人たちがいます。しかし、私はそうは思いません。政治に無関心であったり、マスコミの流す偏った情報ばかり見ているからそういった勘違いが起こるのだと思います。


政治家は有権者である我々が選んでいるのです。「誰がやっても同じ」なのではなく「有権者の意識が変わらなければ結果は同じ」なのだと思います。私たち一人ひとりが権力バランスが崩れないように監視を怠らず、政治に前向きな関心を持つことが大切なのです。


一朝一夕では変わらなくとも、国民が成長した分は必ず政治に反映されていくことでしょう。


※次記事以降では「三域分立」の具体的な内容を数回にわけて説明していきたいと思います。そちらもぜひお読みください♪

⇒「三域分立(政治編)・・政治は ”バランス” が全て」


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